一般社団法人 愛媛県訪問看護連携協議会

お知らせ

2021年度

8/21 「新型コロナウイルス感染症を含む感染症対策について」の研修会におけるご質問に対してのご回答 (2021/9/27)

公立学校共済組合四国中央病院 感染管理認定看護師 三嶋友恵先生より質問の回答です。

質問1:エプロン、ガウンの使い分けの件。看護師がコロナ無症状であるが、感染している可能性もあるという認識で、訪問ごとに、ナイロン製ガウンを着ている。この認識でエビデンスに沿っているのでしょうか?
今回の講義をきいて、マスク・ゴーグルをつけて手指衛生徹底でよいように感じました。よく周りが言うのは上肢~肩は洗えないからガウンといいますが、必要でしょうか?
答え:COVID-19の感染経路は主に飛沫感染、そして接触感染です。必要な感染対策は、感染経路を遮断するための対策です。飛沫予防策のエプロン・ガウンの着用は、標準予防策に準じます。標準予防策において、エプロンやガウンを着用する理由(目的)は、血液や体液、分泌物、排泄物などが衣服へ飛散する可能性のある場合に着用します。接触予防策では、患者、環境表面、物品と衣服が接触する場合に着用します。
ご質問は感染源が患者ではなく看護師が無症状のコロナ感染者であることを想定しており、看護師が感染源ということになりますので、感染源の看護師がうつすかもしれない可能性のある利用者(宿主)に、エプロンやガウンを感染対策のために着用するというのは目的が違ってきます。利用者さんがCOVID-19(または疑い)の場合、私たちが感染しないための必要な対策は、利用者さんからの飛沫をあびないために、手指衛生やサージカルマスクに加えてゴーグルやフェイスシールド、そしてエプロン・ガウンの着用が必要になります。
個人防護具はどれを何のために着用するか、混乱しやすいので、訪問看護ステーション内でも皆さんで情報を共有するといいでしょう。
質問2:家族に対する感染対策の指導や注意喚起も必要だと感じていますが、特に感染拡大地域からの帰省はとても気を使います。現在はPCR陰性で あることを条件にしていますが、何かマニュアルはありますか?
答え:PCR検査結果が陰性だからと言っても安心はできません。疑陰性の可能性や、数日後に陽性になることもあり、陰性の結果は一時の安心材料です。かといって明確な指針を示したガイドラインなどはなく、各施設で取り組みを決めているのが現状だと思います。限界はありますが、できる範囲での対策をとるしかありません。ここでも感染経路を理解して必要な対策をとることが大切です。
かといって過剰な対策にはならないようにも気をつける必要があります。家庭内であってもサージカルマスクを着用して会話をする、加えてこまめな手指衛生、特に食事の時は要注意で、別にとる、食器を共有しない(取り皿などは止めて個別の食器にする、など)。訪問看護師さんも、拡大流行地域から帰省の家族との接触時は濃厚接触者とならない対応をとるようにしましょう。
質問3:濃厚接触者となったA業所の看護師(A事業所の利用者が感染)がおり、2つの事業所(A・B)を利用している利用者宅への訪問時、B事業所の看護師はどこまでの対策を行ったらよいか教えて下さい。
答え:おそらく保健所の指示によりA事業所で濃厚接触者となった看護師は、(感染者との最終接触から潜伏期間の最長である14日間)自宅待機になります。B事業所の看護師がただちにとる、特別な対応は不要です。A事業所内でもB事業所内でもマスクの着用や手指衛生、体調管理など日頃から必要な対策はとられていると思います。それを継続することでよいでしょう。
(感染対策は)長期になると気のゆるみが出てきますので、意識を高めるために対策を徹底するよう注意喚起をすることはいいと思います。利用者さんへも特別な対応は不要です。引き続き日々の健康観察を注意深く行っていきましょう。不用意にサービスの制限や中止にすることは倫理的な問題になりますので、充分な検討を行うようにしてください。

令和2年度新型コロナウイルス感染症感染拡大防止・医療提供体制確保支援補助金について(2021/05/07)

愛媛県より、厚生労働省医政局医療経理室及び医療経営支援課からの周知依頼がありましたので、添付資料をご確認ください。
なお、当該事業は、国へ直接申請いただくこととなっており、国では、「厚生労働省医療提供体制支援補助金コールセンター 電話:0120-336-933」を開設しています。

添付資料

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